パリは燃えているか

映像の世紀 バタフライエフェクト』が始まっているのを知った。

検索してみるといくつかの動画が出てきた。オープニング曲は加古隆さんの『パリは燃えているか』。NHKらしい音楽と映像の組み合わせに感動した。

 

スターリンプーチンの回を見てみた。現在世界を騒がせている(しかしそれほど日本は騒いでいないようにも見える。世界のどこかが戦争中でも、国際連盟、オリンピック、様々な国際的繋がりがあるようにも見えて、もはやもうそうではないのかもしれない。対岸の火事。誰も、ウクライナのことなど話題にもしない。)ロシアとあってか、さすがにNHKも話題にこそすれ、1時間(45分)の尺の中でもプーチンに対する言及はおろか、映像も、プーチン自身についてもかなり浅く触れられただけの内容になっていた。今春、東大の入学式で来賓の祝辞を行った文章がネットで炎上した通り、そのような話題はなぜかタブー視されているのかもしれない。メディアも恐々としているように見える。NHKでこれなのだから、民放が触れられるはずもないだろうと思う。個人的には尖閣諸島沖の船体衝突事件の映像が流出して、特定機密保護法が成立したあたりから、徐々に政府へのマスコミへの圧力が強くなり、政治のことなどはあまり話題にされなくなった。一応朝まで生テレビとか(田原総一朗の)、土曜か日曜日にも討論番組(辛坊治郎がやっていて東野幸治が今やってるやつ)がやっているが、正直バラエティ番組感が否めない。オトし所をうまく見つけている、漫談を観ている気分になる。ハイヒールリンゴ・モモコやしきたかじんがやっていたのも同じ。体裁は整えているが、本気で政権批判をするという番組はもう来ないのだろう。

 

まあそんなこんなだが、加古さんの曲に感動したので観てみた。

 

動画を観て思ったこと。

 

ロシア―ウクライナ戦争が起こったときから、個人的にはプーチン個人に興味を少し持っていた節がある。この戦争が起こって以来、ネットでも(もともとだったが)プーチンが話題に上っているから。

冒頭の映像からその「眼」が映し出されるが、母親が数年前に言っていたのは、「この人の眼だけヤー子(ヤクザ)の眼してる。」母親は大阪の下町育ちで、その頃は過酷な環境で育っていたため、ヤクザなどもしょっちゅう目にしたという。「この人の眼は人を殺してる目してる」。「G7など各国首脳会議でも、一人だけ目つきが違う」社会主義国家のトップ。その生き方には、かなり興味がある。

プーチンの眼



といっても情報が閉ざされているためにそのようなことは知ることも難しいのだが、この動画を観て非常に単調な、うわべだけの動画だなと感じたと同時に、それですらも多少真新しく感じる。己の無知さ。隣国のロシアの歴史も、中国の歴史も、全然知らない(歴史がもともと嫌いで履修していたのに忘れてる可能性もある)。全然なんも知らんな俺、となった。

 

しかし若いころのプーチンを見ると、かなり純粋な性格なのではないかと思う。ある意味で正義感に燃えているというか。スターリンもそうなのだが、こうした「国家」を想う気持ちの強い人間が、国を動かすという意味では、ある意味において今の日本にはない、社会主義国家ならではのものなのかもしれない。

 

しかし、スターリンのことも、冒頭「同志」と呼ばれていることに、さすが社会主義、という感じがした。しかしその社会主義国家がなぜ崩壊したのか、そして、この動画の通りであるならば、プーチンはその「どこに」絶望したのか、何に復讐の眼を燃やすのか。そこが一番気になるところであった。つまり、自分らしくないのかもしれないが、ロシアの歴史もさることながら、プーチン自身、プーチン個人に興味を持ったというのが、この動画を観て感じたことである。

 

スターリンの妻が自殺し、娘も外国へ亡命しているあたり、スターリンの家庭も普通だったんだろうな。プーチンもそこまで裕福ではなかったという。

 

【参考動画】

 

www.dailymotion.com

 

 

www.youtube.com

 

スヴェトラーナ(スターリンの娘)の回想

 

「歴史の審判は未来の人々に任せよう 

彼らにとって あの時代のすべては不可解で

戦慄を誘ううほどに恐ろしいものとなるだろう

果たして彼らは 私たちの時代を

『進歩』の名で呼んでくれるだろうか

「偉大なロシアの幸福のため」だったと

呼んでくれるだろうか」